ディレクターズワークショップ最終回に向けて②

佐々木です。
に引き続き、ディレクターズワークショップ(以下、DWS)について書きたいと思います。
※そもそもDWSって何?って方は先にこちらをお読みください。
今回は主に「演出プランのプレゼン」について、です。お付き合いください。

まずはから引用。

(僕は)
その後、第3回から運営としてDWSに携わります。
何行か前に書いた「常にチャレンジする」っていう精神でこれまでDWSを運営してきました。
それは今回の最終回でも変わりません。

ここに書いた通り、手前味噌にはなりますが、運営として常にチャレンジしながらここまでDWSは続いてきました。
チーム数の見直し、稽古場助手枠(前・見学枠)の導入や扱い、フィードバックの進め方、スタンドインの導入、などなど。
企画の芯にブレはありませんが、このように試行錯誤を繰り返しているので毎回毎回DWSの様相は少しずつ違うんです。

そして次の最終回。
終わるのを決めた今回も、新たな挑戦をしていきます。
その一つが募集要項の以下の部分です。

※演出家の応募について
今回のDWSでは演出家を11名採用し、初日(3日)にその11名全員に演出プランのプレゼンをしていただきます。その後、参加者全員による投票を行い演出参加5名を決定します。漏れた6名には演出助手として参加をしていただきます。

これまでのDWSでは演出枠・演出助手枠を書類選考で決定していたので、これは大改革と言っていいと思います。
少なくとも11人にはプレゼンのチャンスがあり、よりDWSの場全体に認められた演出家でチームが組まれることになります。
会全体の緊張感をより高く維持するために、最終回はこのように決まりました。


■「演出プランのプレゼン」について

演出プランのプレゼンは、第1回DWSから進行スケジュールに組み込まれています。
ここで第1回・2回ファシリテーターのreset-Nの夏井孝裕さんの言葉を取り上げます。

初日には「プレゼン」をやっていただきます。

日本の演劇環境ではふだん、演出プランを語るという能力がさほど重要視されません。
築き上げた人脈と信用でなんとなく場が作れてしまうので、そこが鍛えられない。
フランスでは、演出家の最初の仕事は演出プランを手に劇場を説得することです。

これができない演出家は職業的にやっていけないのですね。
折角なのでここをやってみましょう、というのが初日の課題です。

事前に紙に書いておいても構いませんが、当日は口頭で語って下さい。
スケッチや音楽など、資料で補強したいひとはそういうことをしても構いません。
だいたい5分程度、俳優からの質問に答える時間も含めて10分ぐらいを目安としましょう。

この文面は、第1回の演出枠参加者に事前に送信していたメールの中に発見しました。
ここにある「演出家を職業的にやっていく力」はDWSの一つのテーマであると僕は感じています。
戯曲を読み込みどう見せたいか考え、きちんと自分の演出・作品のおもしろさを言葉にする。
外部から演出の仕事をもらうためには、どこかのタイミングでこの力が必要になってくるんだと個人的に思っています。
過去回を鑑みるに、ここでのプレゼンがその後の3.5日間に大きく響きます。参加する方には是非注力してほしいと思います。(戯曲全体を読んでない人とか一発で分かりますよ!!)

ちなみに、第2回に参加した僕は初日のプレゼンに向けて「演出プランとは何か」「プレゼンとは何か」を考えて、自分の中に答えを見つけてから臨みました。(今思うと全然なってなかったと思うんですが、そこを考えたのは事実です。)
振り返るとなかなか楽しい時間でした。「正解のない問いに、自分なりの正解を見出す」的な。


くさいこと言っちゃったんで畳みます。でもそういうことだと思っています。

第6回DWSの応募締切まで残り2週間を切りました。
本当に今回が最終回です。考えて考え抜いて言葉にする場です。是非ご応募くださいませ。

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